噛まれてしまった場合には、まずはそれ以上噛まれないことを考えて、逃げるようにしましょう。
無理に立ち向かって、叱ろうとすると余計に噛まれて飼い主さんの傷が重症化してしまう危険性もありますし、犬に余計な恐怖を与えて、飼い主と犬の関係性を悪化させてしまいます。
まずは距離をとる
噛まれた後は、飼い主も犬も気が動転してパニック状態になっていることが多いでしょう。互いに触れ合うことのない距離まで離れるようにしましょう。リードがついていれば、リードで係留し、距離をとりましょう。リードがついていない状況であれば、犬がいる部屋から出て、犬と触れ合わないようにしましょう。
応急処置
噛まれてしまった場合、傷に犬の口腔内の細菌が入り込むことで化膿してしまう危険性があります。応急処置としては、傷をしっかり洗い、アルコール等の傷に用いる消毒剤があれば消毒を行ってください。ガーゼなどで止血し、すぐに病院を受診し適切な処理を受けるようにしてください。
噛まれない環境づくり
一度噛ませてしまうと、同じ状況で同じように噛むようになることが多くあります。飼い主さんを守るためにも、犬を守るためにも、不用意な接触を繰り返さないような生活環境を作ることが大切です。
例えば、家族が落とした物(ゴミ、ティッシュ、食べ物等)を守って噛んだ場合、同じような状況を作らないためには、犬の行動範囲を制限したり、人が犬の生活スペースに物を持ち込まないようにするといった、「そもそも、守るものを与えない」状況を作る必要があります。
専門家への相談
非常に強い噛みつきが発生した場合、自分たちだけで解決しようとせず、獣医行動診療科の獣医師をはじめとした専門家に、必ず相談するようにしてください。
対策は、それぞれの状況、それぞれの家庭によって違います。インターネットでは、一方的に発信されている、一般的な情報しか手に入りません。専門家に相談する意味は、それぞれの状況、それぞれの家庭に合わせた対策を立てる為です。しっかりと相談するようにしてください。