噛み癖のある犬が動物病院を受診することは、ハードルが高いことです。動物病院の獣医師や看護師さんを傷つけてしまう危険性もありますし、飼い主自身で保定する場合は、飼い主さんが咬まれるリスクもあります。

そもそも、診察台に乗せることができない、あるいは、動物病院の駐車場から動物病院内に入れない、さらには、抱っこできないので車に乗せることができないといった状態のため、動物病院を受診できないというケースは多いです。

ぎふ動物行動クリニックでは、そうした、動物病院を受診できない犬が、受診できるようになるための、行動治療を行っています。また、他の病院を受診する自信がない方の、狂犬病ワクチン・混合ワクチン・フィラリア予防などの予防医療も行っています。

家から連れ出すことができない犬について、往診で犬を捕獲して、去勢手術をしたり鎮静下での検査を行うこともあります。どうしても危ないという場合はご相談ください。

本記事では、噛み癖のある犬が、動物病院を受診するための工夫についてご紹介します。

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1.車の中で受診する

動物病院内に入ることができない、診察台に乗ることができないというケースでは、車から降ろさずに受診するという方法が考えられます。狂犬病の集合注射でも、車に乗せたままの注射が行われることがあります。

2.往診を依頼する

動物病院で攻撃的になってしまうけど、自宅では攻撃的にならないというパターンでは、往診での診察を依頼するという方法があります。一方で、自宅の方が縄張り性攻撃行動は生じやすいため、往診だと余計に攻撃的になる場合もあるため、注意が必要です。

3.鎮静・抗不安作用のある薬を使う

鎮静・抗不安作用のある薬を飲ませることで、受診に対する恐怖心が減り、保定しやすくなったり、受診しやすくなります。具体的には、受診の2時間前に飲ませてから、動物病院を受診します。薬を飲ませることで攻撃のリスクが下がります。トリミングの際にも使われています。

4.口輪の練習をする

口輪の練習をして、口輪をつけられるようになれば、安全に受診できるようになります。口輪のトレーニングは、口輪をつけられることを嫌がらない子も少なくないため、試してみる価値はあります。ただし、強く嫌がったり、口輪をつけようとすると咬むという場合は、なかなか難しいこともあります。

抗不安薬を使用することで、口輪がしやすくなることもあります。

5.受診トレーニングをする

抱っこや保定に馴らす、台の上に乗る練習をするなど、実際の受診を想定したトレーニングを行うことも必要です。口輪は無理でもエリザベスカラーをつけられるという場合は、顔周りは診てもらうことができませんが、体は触れますし、注射などはできる状態を作ることができます。