ダックスフンドと言えば、短い脚と長い胴体がチャームポイントの人気犬種。
短い脚で一生懸命歩く姿や、走るとぱたぱた動く耳、上目遣いでこちらをじっと見つめてくるくりくりの瞳は、とても愛らしいですよね。日本の人気犬種ランキングでも毎年のようにTOP3にランクインするなど、非常に有名で人気の高い犬種です。

一方で、お家のダックスちゃんの無駄吠えが酷くて困っている、吠え声がうるさすぎて近所迷惑にならないか心配、実際に苦情が来てしまった、などとお困りの飼い主さんも多いのではないでしょうか?

この記事では、ダックスフンドの特性や、吠える行動とその対処法について解説していきます。

ダックスフンドってどんな犬?

ドイツ語で、「Dachs」はアナグマ、「Hund」は犬という意味を持ちます。ダックスフンドは元々、その名の通り古くからアナグマ猟で活躍してきた狩猟犬です。

ダックスフンドの由来には数多くの説がありますが、元々ヨーロッパに存在した狩猟犬(ジャーマン・ハウンドやピンシャーなど)を先祖とする説が有力です。アナグマやキツネなど、巣穴に潜む小動物の狩猟に使うため、様々な犬種や短足の個体を選抜して掛け合わせていった結果、15-17世紀頃に現在の形のダックスフンドが生まれたと言われています。しかし、ローマ時代の遺跡からダックスフンドによく似た骨格の犬の骨が発掘されたという報告もあり、明確な起源や歴史については謎が多いままです。

19世紀頃からは、用途によって様々な大きさのダックスフンドが生まれました。
大きさはスタンダード・ミニチュア・カニンヘンの3種類に分類され、スタンダードはアナグマやキツネを、ミニチュアは主にキツネや小動物を、カニンヘンはウサギを追いかけていました(カニンヘンはドイツ語で「うさぎ」という意味です)。
いずれも地中に穴を掘って暮らす動物を相手とするため、胴長短足の体格はもちろんですが、地中でもにおいを探索するための優れた嗅覚、穴を掘って進める丈夫な前足、そして狂暴な動物と対峙しても臆さない勇敢な性格が求められました。

大きさだけでなく、用途や好みによって毛質にもバラエティが生まれました。現在、ダックスフンドの毛質は、スムースヘアード、ロングヘアード、ワイヤーヘアードの3種類に分けられます。それぞれ異なった犬種に由来を持つことから、性格にもやや異なる傾向が見られると言われています。

スムースヘアードはダックスフンドの原種とも言える毛質で、ピンシャーのように短くつるつるした被毛が特徴です。短毛なので毛に土や泥が付きづらく、巣穴での追跡がしやすいメリットがあります。スムースは陽気で活発な性格の子が多いと言われています。

ロングヘアードはスムースとスパニエル系の犬種を掛け合わせて作られており、長く艶のある被毛が特徴です。寒冷地や冬場の猟において、寒さから体を守る目的で作出されました。ロングヘアーのダックスは、比較的甘えん坊でフレンドリーな性格の子が多いと言われています。

ワイヤーヘアードはスムースとテリア系の犬種を掛け合わせて作られており、ごわごわとした硬い手触りの剛毛と、シュナウザーのような口周りのひげが特徴です。硬い毛が枝などから身を守るのに適しており、茂みの中などにも入っていきやすいメリットがあります。テリア系の性質も引き継いでいることから、スムースやロングに比べると、一般的にはやや独立心が強く、頑固な一面のある子も多いと言われています。

ダックスフンドは吠えやすい?

ダックスフンドはよく吠える、無駄吠えが多い、声が大きい、という印象をお持ちの方も多いとは思いますが、彼らが吠えやすい理由は、本来の仕事であったアナグマ猟の方法に由来しています。

ダックスフンドを用いたアナグマ猟は、

①猟師・犬がアナグマの堀った穴を探す
②犬を巣穴に送り込む
③犬がアナグマを追い詰める・吠えて居場所を知らせる
④猟師は外で待ち構えて、巣穴から出てきたアナグマを捕獲する・撃つ

といった流れで行われます。
このように、ダックスフンドにとっては、ただ巣穴に入り込むだけでなく、「吠える」という行為が猟犬としての重要な仕事でした。猟犬として見ればよく吠えるという特性は好ましく、吠えることを重視されて代々選抜されてきた犬種ですから、現代においてもダックスフンドは本能的に吠える行動が非常に出やすいと考えられます。

また、一説によると、ダックスフンドに求められることは、アナグマを脅かして恐怖や不安を感じさせるというよりは、どちらかといえば、うるさく吠えてアナグマをイライラさせる、ということだったようです。恐怖で一目散に逃げ出すよりは、うるさいのでその場から立ち去る、というほうが、アナグマが巣穴から出てくるスピードも比較的ゆっくりになるため、待ち構えている猟師にとって捕獲や狩猟もしやすい、という訳です。

ダックスフンドが吠える理由

そもそも「吠える」という行動自体は犬にとって正常な行動の一部なのですが、ダックスフンドの場合は先述のように、吠えやすい・声が大きい、という犬種的な特徴があることから、特に問題視されやすい傾向があります。また、よく「無駄吠え」と表現されることがありますが、一部の疾患を除き、多くの場合は無意味に吠えているのではなく、犬なりの理由があって吠えていることがほとんどです。
ダックスフンドが吠える理由について、よく見られる代表的なパターンを解説していきます。

警戒・恐怖・不安

ダックスフンドに限らず、警戒・恐怖・不安といった情動がきっかけとなって吠える行動が出ることは非常に多いです。

知らない人・ものや侵入者を警戒して飼い主さんに注意を喚起する・追い払おうとする、または不安を感じて吠える、という行動は、ある程度は生物として正常な反応と言えます。
しかし、あまりにも興奮して激しく吠えていたり、いつまで経っても吠え止まなかったり、といった場合には、「過剰咆哮」として治療が必要となるケースもあります。また、興奮が過度の場合には、吠えるだけでなく咬みつくなどの攻撃行動に発展することもあります。
特に、早期離乳や社会化不足などの影響で元々不安傾向が強い子や、吠えることが自分にとってプラスになる、という学習を重ねている(例えば、嫌なことをやめてもらえた、宅配業者に吠えていたら去って行った=追い払えた、など)子は吠えが悪化しやすい傾向があります。

また、不安の一種ですが、留守番ができない「分離不安」も多いです。分離不安自体はどの犬種でも起こり得ますが、やはりダックスフンドは声が大きく響きやすいために問題視されることが多いようです。特に、集合住宅が多く、住宅間の距離が近い都市部においては、騒音問題や近隣トラブルにも発展するリスクもあります。

加えて、身体的な疾患の除外ももちろん必要です。体調が悪いとイライラしやすかったり不安になったりするのは人間も犬も同じです。ダックスフンドはその胴長の体型から、ヘルニアなどの痛みを伴う疾患になりやすいですし、進行性網膜萎縮(PRA)という徐々に視力が低下していく遺伝性疾患の好発犬種と言われています。
こうした身体のトラブルから吠える行動が出やすくなることはあるので、なにか異常がないかはしっかり鑑別しましょう。

要求吠え・関心を求める行動

飼い主さんに何かを要求したり、関心を引いたりする目的で吠える場合も多いです。

大きな声で吠えられると、静かにさせなきゃ!という一心で、ついおやつを与えたり抱っこをしたり、またはサークルから出してあげたり、と犬の望む通りの行動をしてしまう飼い主さんは多いと思います。こうした経験をするたびに、犬は吠えると何か良いことが起きるという学習を積み重ねていきます。
結果として犬はさらに吠え、飼い主さんはそれに応える、という悪循環になり、吠える行動をどんどん強化してしまうことになります。

関心を求める行動も同様で、吠えることで何か飼い主さんからリアクションをもらえると、犬はそれを報酬として受け取ります。それが例え「だめでしょ」「どうして吠えるの」「静かにしなさい」といった言葉だとしても、基本的に犬に人間の言葉は通じませんから、犬は「飼い主さんが反応してくれた」という理解をします。さらに言うと、特に言葉をかけず目線を向けただけでも、犬によっては報酬になることがあります。
結果として、飼い主さんは相手にしていない、むしろ叱っているつもりでも、無意識に犬の行動を強化することに繋がってしまうのです。
関心を求める行動の場合、飼い主さんの不在時には吠える行動が見られない、という特徴があります。

認知症

私たち人間と一緒で、犬も高齢になり認知機能が低下すると、不安傾向が強くなります。その結果、それまで反応しなかった刺激にも過剰に反応を示したり、我慢できていたことにも我慢ができなくなってきて、吠えたり攻撃行動を示したりすることが増えてきます。
また、特に理由のない無目的な吠え行動も見られることがあります。認知症による無目的な咆哮の場合、トーンや間隔が比較的一定なのが特徴です。
夜鳴きが深刻化すると、ご近所トラブルや飼い主さんのQOLの低下といった問題も併発することもあります。

この他にも、常同障害などの疾患が原因で吠える場合もあります。

吠えないようにするには?

このように、吠える行動はさまざまな原因で見られますが、吠える行動をやめさせる、もしくは吠えないようにすることはできるのでしょうか?

繰り返しにはなりますが、前提として、「吠える」という行動は元々犬にとって正常な行動です。人や他の犬とのコミュニケーションのために用いられて発展してきた行動ですので、行動を完全に無くす、ゼロにするというのは非常に難しいです。強い刺激に対しては反応してしまったり、吠え続けることはしなくても一吠えくらいは残ってしまったりすることが多いです。

また、吠えるという行動には、脳内の神経伝達物質も深く関与しています。
吠えたことで犬にとって望む結果が得られると、脳内ではドーパミンという神経伝達物質が放出されます。ドーパミンは快感や喜びをもたらすほか、行動(吠える)と報酬(望む結果)を結び付ける学習を促進します。
さらに、興奮して激しく吠え続けること、および吠えて不安や恐怖という感情を発散することにより、脳内麻薬とも呼ばれるエンドルフィンが放出されるため、「吠える」という行為自体が脳内では快感となっている可能性も示唆されています。
こうした理由もあり、特に学習による吠えはなかなかやめさせるのが難しいのです。

とはいえ、それぞれの理由に応じて適切な対応を行うことで、ある程度軽減させることは可能です。
ここでは、効果的な行動療法や薬物療法を紹介していきます。

警戒・恐怖・不安

基礎に問題となる身体疾患がある場合にはかかりつけの動物病院を受診していただいた上で、警戒・恐怖・不安が原因で吠えている場合には、「拮抗条件づけ」「系統的脱感作」というトレーニングが有効です。

「拮抗条件づけ」とは、警戒や不安の対象となるネガティブな刺激と、おやつなどの明確にポジティブな刺激を結び付けることで、少しずつ元の印象をポジティブなものに上書きしていく作業になります。
「系統的脱感作」とは、小さい刺激から徐々に刺激を強くして、段階的に刺激に慣らしていく作業になります。
これらを組み合わせてトレーニングを行います。

例えば、特定の人が怖くて吠えてしまう場合、吠える行動が出ない距離までその人から離れて(仮に10mとします)、そこで大好きなおやつを繰り返し与えます。おすわりなど得意なコマンドを指示してみてもいいでしょう。
問題なく食べられるようであれば、距離を9m、8m、7m、…と徐々に縮めていきます。もし5mの時点で怖がって吠えてしまったり、おやつを食べられなくなったりするようであれば、6mのステップまで戻って、5m80cm、5m50cm、…とより細かく丁寧に距離を縮めていきます。
このように、時間をかけて少しずつ「怖くないよ」ということを教えて行ってあげる作業が必要になります。

一方で、あまりにも不安傾向が強く、わずかな刺激にも反応してしまう、一度興奮すると落ち着くまでに時間がかかる、といった場合には、薬物療法が必要となるケースもあります。トレーニングがなかなかうまく進まない場合には、一度行動診療科の受診を検討しても良いでしょう。

また、特にお悩みの多い「チャイムの音に吠える」「分離不安」については、また別の記事で解説します。

要求吠え・関心を求める行動

要求吠えや関心を求める行動の一番の治療法は「相手をしない」「無視をする」ことです。

先述のように、飼い主さんは相手にしていないつもりでも、犬にとっては報酬を与えてしまっていることは非常によくあるケースです。このことをしっかり意識して、犬が吠えても、目線も向けず、声もかけず、静かに無視をすることが必要です。…とはいえ、可愛い上目遣いやクンクン甘える声もセットだったり、逆にあまりにも大きな声なので騒音が心配になったり、とついつい負けそうになってしまう場合もあると思います。その場合には、黙って部屋を出る、しばらく別の部屋で別のことをするなど、物理的・視覚的に距離を取るのが一つのコツです。

しかし、しばらく無視をすると、犬は「前は吠えれば相手にしてくれたんだから、もう少し頑張って吠えれば反応してくれるはず!頑張りが足りないのかも!」とより一生懸命吠えるようになります。吠えが悪化するとうんざりしてしまいそうになりますが、ここまで来たらあと一息です
それでもなお徹底的に無視ををすることで、犬は「こんなに吠えても相手はしてくれないんだ」と新たに学習をし直すので、徐々に行動が落ち着いてきます。

こうした対応のほか、以下のようなトレーニングやルール作りが有効です。

  • 望ましい行動を強化する
    吠えている時には無視をしますが、静かに横になっている時には、おやつをあげたり撫でたりします。
    (ただし、眠い時やリラックスしているときに触れられるのが苦手な子は注意が必要です。)
  • 落ち着いて休むためのコマンドを練習する
    「ハウス」や「マット」のコマンドを練習して、落ち着いて過ごすための練習をします。
  • 退屈させない
    退屈になると飼い主さんの関心を求めようとしますから、知育トイなどを使って上手に暇つぶしができるようにしましょう。また、噛むおもちゃや歯みがきガムなども有用です。「吠える」という行動と「おもちゃなどを噛む」という行動はいずれも口を使いますから、両立させることはできません。吠える代わりに噛む行動に集中させると良いでしょう。

認知症

認知症を発症している場合には、認知症に対するまた別のアプローチが必要となります。

認知症と診断された場合、食餌療法(DHA・EPA、ビタミンEなどの抗酸化成分を多く含む食餌)や行動療法(知育玩具の使用、筋力トレーニングなど)が治療の第一歩となりますが、昼夜逆転や夜鳴きが深刻な場合には、早期から薬物療法が必要となることも多いです。

睡眠薬はかわいそう、なんだか怖い、といった印象をお持ちの飼い主さんも多いのですが、きちんと眠れない上にご近所からの苦情も心配して、という状況では飼い主さんの生活が破綻してしまいます。まずは睡眠薬である程度睡眠のサイクルを整え、犬自身もご家族も少し余裕を作る、ということが必要なケースもあります。場合によっては、動物病院やホテルなどで一時的にお預かりをしてもらって、ご家族の睡眠時間を確保する、という対応をすることもあります。

認知症は比較的長いお付き合いになることが多い病気ですし、サプリメントや漢方薬も含め、幅広い治療の選択肢がありますから、犬とご家族に合った方法を選択してコーディネートしていくことが重要です。

認知症で吠えるケースに関しては、以下の記事も参考にしてください。

犬・猫が認知機能不全(認知症)で「吠える・鳴く」とき

犬・猫の認知機能不全(認知症)は、脳の老化と関連しており、様々な症状がみられます。動物に対する医療が発達し、犬や猫が以前より長く生きられるようになったことで、…

声帯切除は効果的?

あまりにも吠えが深刻な場合に、「声帯切除」という手術を提案された経験のある方もいるかもしれません。
声帯切除はその名の通り声帯を外科的に切除する処置になります。術後は声が出にくくはなりますが、全く出なくなるわけではないので、掠れたりしゃがれたりしたような声になります。そもそも声帯が無くなっても吠える行為そのものがなくなるわけではないことから、犬は掠れた声で鳴き続けますし、術後に声帯の一部が再生して、ほぼ元の声量に戻ってしまうことも珍しくありません。
喉頭や気管など重要な呼吸器官の周辺にメスを入れるわけですから、侵襲性は高く、術後の炎症など後遺症が残ることもあります。イギリスをはじめヨーロッパなどでは法律で禁じられている国も多く、日本でもそれに倣って処置をお断りする動物病院が増えているようです。
しかし、緊急性がある、どうしても行動療法・薬物療法の実施が困難な事情がある、など特別な理由がある場合、選択されるケースもあるのが現状です。事前に適切な治療を行うことは大前提としたうえで、手術するかしないか、本当にそれ以外に方法がないのか、意義がどこまであるのか、については、十分なインフォームド・コンセントを受けた上で熟考するべきでしょう。

おわりに

ダックスフンドの特性と、犬種ゆえに問題になりやすい「吠える」行動について解説しました。
吠えはご家族だけでなく周囲の方の迷惑になってしまうことも多いですから、お悩みの方も多い問題だと思います。実際に対処しようと思っても、学習が進んでいたりすると、なぜ吠えてしまうのか?の動機づけが分かりにくく、対処法に迷ってしまうことも非常に多いです。
行動診療科では、吠える行動について、吠えるシチュエーションやこれまでの経過、ご家族の対応などについて詳しくお話を伺いながら、なぜ吠えているのか、どういった対応が適切なのか、をお話ししていきます。お悩みの方は、当院を含めた行動診療科の受診をご検討ください。

ぎふ動物行動クリニック(岐阜本院・浜松分院)の問題行動診療

犬のしつけ教室ONELife/ぎふ動物行動クリニック(岐阜本院・浜松分院)では、獣医行動診療科認定医の奥田順之が院長を務め、行動診療専属の獣医師が2名、CPDT-KA資格を持つトレーナーが2名在籍し、犬の噛み癖、自傷行動(尻尾を追って噛む、身体を舐めすぎて傷ができるなど)、過剰な吠えなどの問題行動の相談・治療に取り組んでいます。
岐阜本院では岐阜・愛知など東海地方を中心に、浜松分院では静岡県西部周辺地域(浜松、磐田、掛川、豊橋、新城など)を中心に診察・往診を行うとともに、全国からの相談に対応するために、オンライン行動カウンセリング預かりによる行動治療を実施しています。埼玉を起点とした関東近郊の往診も行っています。

また、岐阜教室・浜松教室にて対面でのパピークラス(子犬教室(初回無料))を実施しております。

岐阜・浜松・埼玉ともに、岐阜本院での一次受付を行っております。058-214-3442受付時間 9:00-17:00 [ 不定休 ]

お問い合わせ

参考
  1. https://www.jkc.or.jp/breeds/dachshund/
  2. https://www.wildtierschutz-deutschland.de/single-post/baujagd-schliefenanlagen-nicht-tierschutzkonform
  3. https://www.dackel.de/jagd-teckel/
  4. Cocco, R.; Arfuso, F.; Giannetto, C.; Piccione, G.; Cesarani, A.; Pulina, G.; Sechi, S. A Preliminary Study on the Interplay between the Serum Levels of Neurotransmitters and Thyroid Hormones for the Evaluation of the Behavioral Phenotype of Dogs. Animals 202313, 411. https://doi.org/10.3390/ani13030411
  5. Guvenc-Bayram, G.; Semen, Z.; Polat-Dincer, P.F.; Sertkaya, Z.T.; Ustundag, Y.; Ates, C.; Aktas, B.; Yalcin, M. The Relation between Plasma Nesfatin-1 Levels and Aggressive Behavior in Pit Bull Dogs. Animals 202414, 632. https://doi.org/10.3390/ani14040632