相談できる専門家を探すには?

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出血を伴い犬歯が刺さる程度の咬みつきでは、半数以上の症例で薬物療法の適応になります。何が原因で発生しているかによって対応は異なり、食餌を守る場合は、守らせないようにする行動修正法を行ったり、触ったり抱っこしたりすると咬む場合には、触られることに馴らす行動修正法が必要です。いずれの場合も、薬物療法の補助により行動修正法を早く安全に進めることが出来るようになります。

また、尻尾を追って唸る、尻尾を噛んで出血する場合についても、早急な対応が必要です。尻尾については、場合によっては断尾になる事があります。適切な診断と治療が必要です。

犬のしつけを獣医師に相談するというのはイメージがわきにくいかもしれません。獣医師にも、行動学を専門に学んでいる獣医師のグループ(日本獣医動物行動研究会)があります。問題行動については、身体や脳機能の異常があって、問題行動として発言している場合が少なくありません。行動学について深く知っている獣医師で、適切な診断を行い、トレーニング(行動修正法)と薬物療法を提供できる獣医師の診察を受けることが、問題解決への近道です。

安易に自己流の改善を行うのではなく、まずは専門家に相談してみてください。犬と家族のために、是非相談に行ってください。行動学を専門にしている獣医師が近くにいれば、一度相談に行くことで、事態が大きく改善することが多くあります。

まだまだ行動診療をやっている獣医さんは少ないので、自分の家の近くで見つかるかどうかご心配な面もあると思いますが、まずは日本獣医動物行動研究会のサイトにアクセスしてみましょう。2019年現在、会員病院リストが公開されています。各都道府県内と近隣県まで含めれば、1カ所はそうした診療を行っている動物病院があるかなという状況です。是非こちらのリストをご利用ください。もちろん奥田も載っています。

http://vbm.jp/syokai/